ハイチゴザサ(イネ科チゴザサ属)這い稚児笹
17.11.30

 一年草で、半日陰の湿地に分布する。もっと大きいチゴザサは直立し、ハイチゴザサは下部の節から根を出し、地面を這い、群生する。

下部は地を這い、上部は直立する。葉は互生し、茎頂や上部の葉腋から円錐状の花序を出す。
円錐花序は幾つか分枝し、少数の小穂をつける。小穂は楕円球状で2個の同形の法穎で包まれ、中に同形の小花が2つある。小花は花柱2個、雄しべ3個の構成である。  右側の小穂を見ると、両側の花柱が変色し、内側の花柱が熟していることから、小花の外側の方が先に熟すことが分かる。 下の小穂では花柱は立ち、葯も立っている。雄しべは今、熟していると言える。中央の小穂では花柱は横に倒れ、葯は垂れ下がっている。雄しべは完全に役目を終えている。雌しべは広がる方が花粉を捉えやすいと考えると、雌性期かもしれない。イネ科は普通、雌性先熟と言われるが、チゴザサ属は雄性先熟かも知れない。
 葉形は広披針形で、表面に長毛がどちらかというと密生する。葉舌にも長毛が密生する。

 

 


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