ナガバノタチツボスミレ(スミレ科スミレ属)長葉の立ち坪菫
18.08.17

葉の色は暗い緑色
花の色は濃い色(ニオイほどでない)から薄い色まで変化あり
花弁の色は薄くても、距は色が濃い
距は細長い
葉の色が濃い
花の色が上品な淡いピンク
上より上弁、側弁、辰弁、雄しべ、雌しべ、萼片
雄しべ、長いのは雄しべの太い距、先に黄色の膜、葯は内向で、縦裂
雌しべ、花柱は折れ曲がる
多年草。春は何と言ってもスミレである。元気そうで陽気な感じのタチツボスミレに比べ、高貴で、おしとやかな感じがする。
 葉の色は濃く、葉脈部分は紫色、茎に付く葉は細長くなる。花の色はピンク系で淡い色もあるが、中心部は白い。
古い根生葉は深緑色だが、新たに出てくる葉は緑色。根生葉はハート形だが、茎葉は遅く出るものほど、細長くなる。
茎葉が出ていない段階では、タチツボスミレと判別しにくいが、立地が森の中であっtり、根生葉の色が濃く、葉脈が紫色であればナガバと分かる。
花が3つ並ぶ。花の色の濃さはタチツボスミレとニオイタチツボスミレとの中間と言うが、タチツボスミレより色の薄いのもある。
スミレの花弁は形が違うので、3種類の名が付けられている。上の二つを上弁、下の3つの両側を側弁、下の真ん中を唇弁という。唇別に青い筋模様が有り、蜜の在処を示す蜜標と言う。5弁の中心部が白いのも、同じ目的である。中心の小さいのが、雌しべと雄しべで、オレンジ色が雄しべの付属体、先端が雌しべの柱頭である。付属体の後にある葯は5個合わさって、内側から花粉が出る。
 この花は紅紫色の薄いタイプで、タチツボスミレとニオイタチツボスミレの中間には該当せず、タチツボスミレよりもむしろ薄い。
横から見ると、唇弁が後ろに伸びて距をつくる。この距の形が墨入れに似ていることから菫の名の由来である。唇弁の距の中には下側2個の雄しべの距も伸びて納まっている。距の中に蜜が貯まり、昆虫が蜜を吸う際に、送受粉が行われる。
 図鑑では花柄に毛は無いと書かれているが、微毛があるのと無いとのあるように思う。
     
     
タチツボスミレとニオイタチツボスミレの中間という、花弁の色の濃いタイプ。側弁に毛があるものもある。

葉柄に毛は無いのが普通。


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